筋肉や骨など、身体を動かす「運動器」の働きが衰え
立ったり、歩いたりする基本動作に困難を伴う
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)といえば
高齢者に特有の不調と思っていましたが
最近は、子どもにも同様の不調があるようです。
転んだときに手が出ず顔をぶつける
ボールを蹴ったら足の指が折れた
跳び箱の着地に失敗して両手首を骨折した
などなど、私が子どものころには考えられない
ようなケガをするケースが頻発しているのです。
なぜ、脆弱な子どもが増えてしまったのか?
筋肉も骨も、負荷を掛けなければ発達しません。
筋肉は、疲労から回復するときに強くなります。
重力のかからない宇宙空間に長期間滞在した
宇宙飛行士の骨は脆くなってしまいます。
私が子どもだった半世紀前、遊びといえば外遊び。
掛川城の天守台で、日が暮れるまで「缶けり」をしたり
「冒険」「探検」と称して野山の獣道を駆け回ったり
滑って、転んで、手足は青痣で水玉模様でしたが
めったに骨折などする仲間はいませんでした。
今の子どもは違います。
部屋に座り込んでゲーム機やスマホの画面に見入り
動かすのは指先だけ。
友だちが集まっても、それぞれがゲームを持ち寄り
屋外でさえも座り込んでゲームに興じる
というのですから恐れ入ります。
さらに、コロナウイルスによる外出規制&自粛が
拍車を掛け、子どもたちは益々動かなくなっています。
幼少期に身体を動かすことは
筋肉や骨を育てることは元より
もっと重要な意味があるのに…